カーボンニュートラル

カーボンニュートラル達成に向けた取り組み

当社は気候変動問題を重要な社会課題の1つとして捉え、カーボンニュートラルの実現に向けて取り組んでいます。
自社が排出する温室効果ガスの削減に向け、製造事業所を中心に省エネ活動、プロセス革新、エネルギー転換の取り組みを推進しています。

また、当社の製品・技術を通じて社会の温室効果ガス排出削減に貢献すべく研究開発を推進しています。特にモビリティにおける軽量化や熱マネジメントは重要な課題と捉えており、専門組織と体制のなかで取り組みを加速させています。

エネルギー転換の取り組み

国内生産拠点のうち4事業所(高岡工場・氷見二上工場・敦賀工場・徳山工場)において購入電力のすべてを100%再生可能エネルギー電力に転換しました。高岡工場ではCO2排出量が実質ゼロのカーボンニュートラルLNGを導入しました。川崎工場では東京ガス株式会社のカーボンオフセット都市ガスを導入し、カーボンオフセット都市ガスバイヤーズアライアンスにも加盟しております。川崎工場と徳山工場では蒸気のCO2排出量削減のためグリーン熱証書を購入しています。

NEDOグリーンイノベーション基金事業_炭素資源循環型の合成ゴム基幹化学品製造技術の開発

使用済みタイヤやバイオマスなどの再生可能炭素資源から、炭素資源循環型の合成ゴム基幹化学品であるブタジエン、イソプレンを高い収率で製造する、2つの高度な技術を確立し、2030年代に社会に実装することを目指しています。

マスバランス方式に関する取り組み

国内生産拠点のうち 4事業所(高岡工場、川崎工場、徳山工場、水島工場)で製造するエラストマー製品において、持続可能な製品の国際的な認証制度の一つである ISCC PLUS 認証(以下、本認証)を取得しました。本認証は、リサイクル原料やバイオマス原料などが、当社の製品製造を含むグローバルなサプライチェーン上で適切に管理されていることを担保するものです。本認証取得により、当社は持続可能な原料をマスバランス方式によって割り当てた ISCC PLUS 認証製品の取り扱いが可能となりました。

マテリアルリサイクルの取り組み

2024年3月に高岡工場においてシクロオレフィンポリマーのリサイクルプラントが竣工しました。当社が自社製品のリサイクルに取り組むのは初めてであり、本プラントの竣工はシクロオレフィンポリマーのさらなる差別化とともに、CO2排出削減を通じた持続可能な社会の実現に寄与します。

物流におけるCO2排出量削減の取り組み

当社は改正省エネ法で定める特定荷主として、製品や原料の輸送にかかわる協力会社とともに、エネルギー使用の合理化に取り組んでいます。これまでに、積載効率の向上や鉄道・船舶へのモーダルシフト、トラック・船舶の燃費向上などを検討し、実施してきました。事例としては、国内での一部原材料輸送において、コストアップを抑えながらトラック輸送を鉄道輸送に切り替えています。現時点で輸送量の半分を切り替えた結果、当社試算ではCO2排出量約75%削減となりました。